少し前に見つけてきた、今年の初物です。
去年は発見する度意味もなく連れて帰ってきて、
こんなになっちゃいました…。
総勢15匹分。
手前の小さいのはツクツクの抜け殻です。
なんで持ってくるの、
こんなに集めてどうすんの、
と、毎回言われるんですが。
セミの抜け殻を見ると、奇跡に遭遇したような気がして、
その証拠に、と持ち帰ってきてしまいます。
セミは身近な生き物ですが、凄く不思議がいっぱいで、
抜け殻を見ているだけでも面白い。
毛があったりとか 。
こんな細い足や触覚まで、ちゃんと抜けるんだ!とか。
+ + + + + + + + + + + + +
実は去年、セミの抜け殻!
と思って取り上げた子が、なんとまだ羽化前のセミでした。
嬉しくて、羽化を間近で見たくて、連れて帰りました。
手に乗っけると上へ上へヨジヨジ上るセミ。
可愛すぎます。
夕方になって、そろそろ羽化を開始する時間かな、と思って
壁に布を張り、羽化体勢が取りやすい環境をセッティングしました。
だけど何回か上れずに転げ落ちるセミ…。
やっと引っかかって、良いポジションを確保出来たようで
身体を左右にユラユラ揺らし始め、羽化体勢を取ったようでした。
だんだん背中の殻も少し割れてきて…。
…ですが結局そのセミは羽化することが出来ませんでした。
体力がなくなったのか、羽化準備に時間がかかりすぎて
殻が固くなってしまったのか…。
殻の中から出られないまま死んでしまいました。
『羽化はセミにとって、命がけの作業なんだよ』
虫に詳しい社長に言われて、
可哀想な事をしてしまったと悪戯に連れてきた事を激しく後悔。
それから少しして、帰り道でセミの羽化を見かけました。
羽が透明で綺麗。青白く光って、すごく神秘的です。
羽化って凄い。
あの子も連れてかなけりゃ、こんな風に羽化していたのかなぁ
って思ったら、涙が出そうになりました。
いい大人になって、虫相手にこんな切ない想いをするとは
思わなかった去年の夏でした。
■TSU■
PR
この記事にコメントする